幸せのカタチ


6


場転・帰り道


颯太「―――い、おい」

慧斗「ん、あ、ああ、ごめん、何?」

颯太「聞いてなかったのかよ〜」

瑠奈「またボーっとしてたんでしょ」

慧斗「ごめん、ちょっと考えことしてて……」

瑠奈「どうせまたくだらないことでしょ?」
  「お腹減ったな〜とか」

慧斗「そんなことないよ〜瑠奈じゃあるまいし」

颯太「はっはっは、確かに瑠奈ならありえる」

瑠奈「なっ、ば、ばか、誰がそんなこと!」

颯太「おっ、焦ったってことは図星だな」
  「瑠奈は食い意地はってるからな〜」

慧斗「あはは〜」

瑠奈「何笑ってるのよ!!」


 背中を叩く


慧斗「あうっ」

瑠奈「元はと言えばあんたがボーっとしてたのが悪いんでしょ!」

慧斗「え〜それは関係ないよ〜」

瑠奈「うるさい!とにかくあんたが悪い!」

慧斗「何でさ〜」

颯太「はっはっは」

瑠奈「あんたも笑ってんじゃないわよ!」

颯太「おお、怖い怖い」

瑠奈「たくっ」


慧斗『あのあと、瑠奈は僕の願いを受け入れてくれて、今までと変わらない日常に戻った』

  『人にはそれぞれ考え方があって、人それぞれの幸せのカタチがある』

  『どんなことが幸せなのかは、本人にしかわからないこと』

  『僕にとってはこの結末は十分幸せで満足している』

  『だってこれが僕の幸せのカタチだから』


END